再共演が実現したコリン・ファレル&ブレンダン・グリーソンの名コンビ、そして
作品に命を吹き込んだ“衣装”とは…ボーナス・コンテンツから同時公開!
映画ライター 斉藤博昭氏が語る、鬼才マーティン・マクドナーの魅力!
すべてがうまく行っていた、昨日までは。――
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社(東京都港区)は、昨今の賞レースで快進撃を続け注目を浴びる鬼才マーティン・マグドナーの最新作『イニシェリン島の精霊』を、5月12日(金)よりブルーレイ+DVD セットで発売しています。※デジタル配信中(購入/レンタル)
●公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/banshees-of-inisherin

© 2023 20th Century Studios. 発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン
この発売を記念してマーティン・マクドナー監督が熱望し実現したコリン・ファレルとブレンダン・グリーソンの再共演やキャラクターについて語るインタビューや作品に命を吹き込んだ衣装を紐解く映像を、ボーナス・コンテンツから2本同時公開中!
映像1:鬼才マーティン・マグドナーが熱望した、観客にも愛される名コンビの再共演
この映像では、『スリー・ビルボード』(17)で世界中を熱狂させた鬼才マーティン・マグドナー監督がいかにして豪華キャストらとタッグを組み、コリン・ファレル演じるパードリックやブレンダン・グリーソン演じるコルムというユニークなキャラクターを創り上げたのかに迫ります。
監督は、自らが再共演を熱望したこの2人の個性派俳優が魅せる極上のアンサンブルについて「彼らが演じることで笑いも生まれる。
だからこそ悲しさが際立つ。難しいシーンにも積極的に取り組んでくれた」と大絶賛。監督やスタッフ、キャストらが試行錯誤の上に情熱あふれる素晴らしい映画を創り上げた様子が伝わってくる大変貴重な映像です。
映像2:作品に命を吹き込んだ色彩豊かな衣装について
監督や豪華キャスト、スタッフが衣装について紐解くインタビュー。
監督が「衣装が素晴らしい、命が吹き込まれたようだった。演技を始める前からキャラクターが見えるんだ」と絶賛する衣装を作り上げたのは、イマー・ニー・ヴァルドウニグ。イマーは「白黒のイメージがある1920年代に、敢えて赤や緑など色彩豊かな衣装にした」と語っています。
色だけでなく、素材や小物を活用した意図に対し、それらを実際に身にまとったキャストたちが想いを語る、興味深いインタビューとなっています。
鬼才マーティン・マクドナーと豪華キャストが紡ぎあげる、心を震わす悲喜劇『イニシェリン島の精霊』は、5月12日(金)よりブルーレイ+DVDセット(5,390円(税込))発売!※デジタル配信中(購入/レンタル)中です。
アカデミー賞®をにぎわせた『スリー・ビルボード』と『イニシェリン島の精霊』から読み解くマーティン・マクドナー監督作品の特別な味わい
斉藤 博昭(映画ライター)
1997 年よりフリーランスのライターとしてさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。
その作品が立て続けにアカデミー賞®をにぎわせる。映画監督にとっては最高の栄誉のひとつだが、これを達成しているのがマーティン・マクドナー監督だ。
2017年の『スリー・ビルボード』がアカデミー賞®作品賞など6部門7ノミネート(うち主演女優賞と助演男優賞を受賞)。続く2022年の『イニシェリン島の精霊』が作品賞など8部門9ノミネートを果たした。
監督の名前だけで新作を観る価値があるーー。マーティン・マクドナーは、その地位を手に入れたと言えるだろう。劇作家として成功を収めていたマクドナーが、映画監督としても巨匠の地位に近づきつつある。
マクドナー作品の魅力を一言で表現するのは難しい。まったく予想もしない展開に引きずり込まれ、観終わった後の余韻は限りなく深い。
衝撃とユーモア、そして感動が思いもよらぬ瞬間に訪れる。2回目、3回目の鑑賞で発見できることも多いので、何度も観直したい気分にかられるのは間違いない。
『スリー・ビルボード』は、アメリカのミズーリ州の小さな町を舞台に、娘がレイプの末に殺害され、その犯人を探す母親を主人公にした物語。
かなりシビアで強烈なテーマであり、被害者側の主人公の過激な決断も描かれたりと、一筋縄ではいかない展開なのだが、だからこそ最後まで目が離せない。
人間のさまざまな感情や本能を登場人物のセリフや行動で鮮やかに織り成し、俳優
たちもハイレベルな演技で圧倒する。あまりに爽快な幕切れまで、まさに映画の醍醐味を満喫させる一作だった。
そして『イニシェリン島の精霊』で、マクドナー監督は『スリー・ビルボード』のインパクトを超え、さらに自身の“原点”にも戻るというチャレンジをなしとげた。なぜ原点かといえば、この物語の舞台がアイルランドのアラン諸島であること。
マクドナーはロンドン生まれだが、両親の故郷がアイルランドで、アラン諸島を舞台にした3部作の戯曲を書いていた。その一本で、未発表のものを映画として完成させたのが、この作品だ。
1923年、アイルランドのイニシェリン島(架空の名称)で、長年の親友だったパードリックとコルムの間に亀裂が入る物語。
ほぼ毎日、島のパブで一緒に飲んでいた2人だが、何の前触れもなく年長のコルムが、パードリクに絶縁を宣言する。
理由もわからず戸惑うだけのパードリックは、コルムとの関係を取り戻そうとするも、コルムは「お前が嫌いになった」と、冷酷な言葉を突きつけてくるのだった……。
コルムはなぜ突然、こんな仕打ちをしたのか。パードリックと同様に映画を観ているこちらも、ミステリーとして心がざわめき続け、そこにパードリックの妹など島の住民の思惑や行動も絡み、事態はとんでもない方向へなだれ込んでいく。
こんな風に基本ストーリーだけを紹介すると、ダークな人間ドラマのような『イニシェリン島の精霊』だが、そのテイストは時にブラックだったり、時に温かみや懐かしさに溢れていたり、自在に“色”を変えていくところが、いかにもマクドナー監督らしく『スリー・ビルボード』を彷彿とさせる。
メインの撮影が行われたのは、アラン諸島でも最大のイニシュモア島。その対岸のアイルランド本土側にマクドナー監督の両親の家が建っていたなどロケ地への思いはブルーレイ+DVDセットのボーナス・コンテンツが教えてくれる。
また本作で最もショッキングともいえるコルムの“ある行動”について、その意図を語るマクドナー監督のインタビューからは、初見ではわからなかった作品のテ
ーマが伝わってくるに違いない。
『スリー・ビルボード』も『イニシェリン島の精霊』も、監督とキャストの強い信頼感によって名演技に結びついた稀有な例だろう。
この点について『イニシェリン島の精霊』のコルム役、ブレンダン・グリーソンが「(マクドナー作品では)誰もが善人だが悪人だ」とボーナス・コンテンツで語るように俳優は役の複数の面をリアルに、そして繊細に表現することが要求され、その実力が未知の領域へと押し上げられるのがマクドナー監督作なのである。
作品としての多面性についても「コメディ要素があるからこそ、悲しみも際立つ」とマクドナーは、その意図を説明。
現代のアメリカでの復讐劇ともいえる『スリー・ビルボード』と、1920年代アイルランドで友情が壊れていく『イニシェリン島の精霊』と、ともに登場人物の悲痛な思いが充満する2作だが、どこか人間の“可笑しさ”がスパイスとなって極端な運命に共感させるのが、この監督の
マジックと言えるだろう。
そしてどちらの作品もラストシーンが独特な余韻を残し、自分だけで咀嚼しきれない部分を誰かと語り合いたくなる。それこそがマーティン・マクドナー作品の特別な味わいだ。
予告編はコチラ!
撮影の様子や貴重なインタビューを含めたメイキング映像や、未公開シーンも収録!
本編プレビュー!動画は、コチラ!
『スリー・ビルボード』で世界中を熱狂させた、鬼才マーティン・マクドナー最新作『イニシェリン島の精霊』の本日3/29㈬からのデジタル配信(購入)を記念して、冒頭からの本編プレビューを公開!
舞台となるイニシェリン島をいつも通りに歩きまわるパードリック(コリン・ファレル)。
パードリックと親友のコルム(ブレンダン・グリーソン)は毎日午後2時に会い、島唯一のパブに一緒に飲みに行くのが日課となっていました。
そんな穏やかで幸せな日々が永遠に続くのだろうと誰もが思っていたある日、いつものようにパブに誘おうとコルムの家を訪ねたパードリックは、突然コルムに無視されてしまいます。
そしてパブでもパードリックを避けるコルムに「俺が何かしたなら言ってくれ」と尋ねたところ、「何もしてない。ただお前が嫌いになった」と、突然の絶交を告げられてしまいます。
なぜ、コルムはパードリックとの縁を切ろうとしているのかー。冒頭から物語の軸となる部分が描かれており、これをきっかけに思いもよらぬ方向へとすべてが動き出していきます。
監督のマーティン・マクドナーは、「映画を観るお客さんが、どの人物に共感するか興味があります。コルムの辛辣なセリフを受け止められるでしょうか、それとも、心破れるお人好しのパードリックに共鳴するのでしょうか…」と語っています。
友情が崩壊した男たちが行き着く、予測不可能な衝撃の結末とは…?ぜひ、デジタル配信(購入)でお楽しみください。
―PRODUCTION NOTE―
●アイルランド内戦を男たちの喧嘩で風刺した時代背景
『イニシェリン島の精霊』は、アイルランド内戦が巻き起こっていた 1923年を舞台としている。
架空の島イニシェリンに被害は及んでいないが、海を挟んだアイルランド本島からの緊張感は伝わってきている。
「大砲の号砲や銃声が聞こえる夜もあり、島の住民も内戦が起きていることが分かっています」とコリン・ファレルは言う。「ですが、この島はさびしい離島ゆえに内戦から隔離されているとも言えます」。
だが、イニシェリンで起きていることやパードリックとコルムの仲違いと島の他の人たちとの関係のほころびは、本島で起きていることの鏡映しなのである。
この 2 人の男たちの亀裂とアイルランド内戦の両軍の亀裂には、寓話のような側面があると監督のマーティン・マクドナーは言う。「この映画では、2 人の男たちの小競り合いが向こうの大ゲンカと同時進行しているのです」。
●監督がセリフに秘めた独特な律動とは
映画のタイトルは、劇中でグリーソン役が作曲する曲のタイトルでもある。「物語が展開すると同時にコルムの弾くフィドル(ヴァイオリン)を通して、この音楽が映画とより関連づけられていきます」ファレルは言う。
歌心を生んだ装置はコルムのフィドルだけではない。マクドナーのセリフにも独特な、内に秘めた律動がある。「別の解釈を加えたくなるセリフです」とグリーソンは言う。
「でも、このセリフには素晴らしい対話の核心に導く音の流れがあります。マーティンは描きたい画をはっきりと分かっています。その台本は実に奥深く、絶妙に構成されています」。
警官役のゲイリー・ライドンもマクドナーの脚本を音楽的に言い表す。「監督の台本では、言葉のリズムに飛び乗ることが重要です」。
―場面写真―
『イニシェリン島の精霊』デジタル配信中(購入/レンタル)ブルーレイ+DVDセット発売中
© 2023 20th Century Studios. 発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン


★見どころ★
第 80 回ゴールデングローブ賞で主演男優賞を再び受賞したコリン・ファレルと名優、個性派俳優たちが魅せる極上のアンサンブルに目が離せない!
本作で 2 度目のゴールデングローブ賞主演男優賞となるコリン・ファレル(パードリック役)と「ハリー・ポッター」シリーズ(01-11)や「パディントン 2」(17)など数々の話題作に出演してきた名優ブレンダン・グリーソン(コルム役)をはじめ、『エターナルズ』(21)などで異彩を放ってきたバリー・コーガン(ドミニク役)、『スリー・ビルボード』のケリー・コンドン(シボーン役)など、個性派俳優たちの極上のアンサンブルも大きな見どころです。
撮影の様子や貴重なインタビューを含めたメイキング映像や、未公開シーンも収録!
ブルーレイ+DVDセットやデジタル配信(購入)には、キャストの素顔や重要な役どころのロバや犬たちの撮影シーンなども収録。
惜しくも本編に採用されなかった貴重な「未公開シーン」も含む、見ごたえのあるボーナス・コンテンツを楽しめます。
鬼才マーティン・マクドナーが紡ぎ上げる心を震わす悲喜劇『イニシェリン島の精霊』を、ぜひブルーレイ+DVDセットやデジタル配信でお楽しみください!
ストーリー:
本土が内戦に揺れる 1923 年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。
全員が顔見知りのこの小さい島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできた友人コルムに突然の絶縁を告げられる。
急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。
妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、コルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。
穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた…。
STAFF&CAST:
【STAFF】
監督/脚本:マーティン・マクドナー
製作:グレアム・ブロードベント、ピート・チャーニン、
マーティン・マクドナー
撮影監督:ベン・デイヴィス
プロダクション・デザイナー:マーク・ティルデスリー
衣装デザイナー:イマー・ニー・ヴァルドウニグ
音楽:カーター・バーウェル
編集:ミッケル・E.G.ニールセン
キャスティング:ルイーズ・キーリィ
【CAST】
パードリック・スーラウォーン:コリン・ファレル
コルム・ドハティ:ブレンダン・グリーソン:
シボーン・スーラウォーン:ケリー・コンドン
ドミニク・キアニー:バリー・コーガン
■商品データ <発売日:5/12㈮> ※データは変更になる場合があります。
<ブルーレイ+DVD セット>
タイトル(原題)/商品名:イニシェリン島の精霊(THE BANSHEES OF INISHERIN)/イニシェリン島の精霊 ブルーレイ+DVDセット
価格:5,390円(税込)/ 2枚組 (ブルーレイ1枚、DVD1枚)
ボーナス・コンテンツ(ブルーレイ+DVDセットのブルーレイ、デジタル配信(購入)に収録):
●メイキング・オブ『イニシェリン島の精霊』
●未公開シーン:・コルムを追いかけて ・苛立ち ・両親の墓 ・シボーンの泣き声
・親子の会話
<デジタル配信(購入/レンタル)> ※その他のデータは<ブルーレイ+DVD セット>と同様です。
配信種類:字幕版のみ