1861年創業の宮本卯之助商店、伝統文化と森林を循環させる”サステナブルな太鼓”を開発 「森をつくる太鼓プロジェクト」が始動

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-東京檜原村で森林を取り巻く課題に向き合っている東京チェンソーズと手を組み間伐材と伝統技術を掛け合わせてつくる-

株式会社宮本卯之助商店は江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを新しい視点から磨き上げ、世界へと発信していく「江戸東京きらりプロジェクト」にて檜原村拠点とする林業会社、株式会社東京チェンソーズと共に昨今の東京の森林問題の解決に向き合った「森をつくる太鼓プロジェクト」を始動します。

その第1弾として3/4(金)よりサステナブルな太鼓「森をつくる太鼓」の発売を開始しています。

「森をつくる太鼓プロジェクト」は自然との共生を願い、太鼓を打ち鳴らしてきた日本人の原点に立ち返り自然と人を繋ぐサステナブルな楽器づくりで、アートと環境を豊かにする循環型社会の提案です。


太鼓から始まり、祭りや芸能で使われる楽器や道具を作り続けて160年、現代生活における消費サイクルと商品のライフサイクルのズレによる文化継承への影響とその持続可能性を考える「宮本卯之助商店」と日々持続可能な森林経営に取り組む林業会社「東京チェンソーズ」が手を組み、伝統工芸技術と間伐材を掛け合わせたサステナブルなプロダクト「森をつくる太鼓」を生み出しました。

森をつくる太鼓を広げる事で檜原村のスギが豊かに樹齢100年を迎え、木材としての価値の向上、産業としての効率化、多様性のある森づくりに貢献していきます。

コンセプトムービー概要

「森をつくる太鼓プロジェクト」のコンセプトをまとめた映像を公式WEBサイトにて公開しています。


壮大な自然の中で太鼓とチェーンソー、そして製造過程の音が重なり合い厳かな空気を映し出します。

・コンセプトムービー:https://www.youtube.com/watch?v=zKWYgh75q0s

樹齢数十年を生きた1本の木の命を扱う重みを知る宮本卯之助商店と東京チェンソーズの代表者2名がいま抱える思いを語り、「森をつくる太鼓」プロジェクト誕生の起源といま発信する意味を明かします。


 ■「森をつくる太鼓」の特徴

1. 160年以上祭りを支え続け技術の文化継承の危機に直面する宮本卯之助商店が推進する森林課題に向き合うために開発したソーシャルプロダクト
日本の伝統的な製法で作られた太鼓や祭に関わる楽器や道具は職人の技術も、材料も無駄にしない、長く続くサステナブルな物づくりを行ってきました。

例えば、祭りで使用する神輿は20〜30年に一度総修理を行うことで太鼓は張替などを行うことで、く使い続けられ、修繕の際には職人同士で伝統技術の継承が行われてきました。

しかし現代では生活様式の変化から消費の時間サイクルが短くなり、技術や文化をこれまで通り育てていくことが難しくなりました。

これまで日本の伝統技術を牽引し、文化継承の危機に直面する宮本卯之助商店だからこそ、いま改めてこのサイクルを見つめ直し自然と共生してきた日本文化現代生活にフィットした形で活かせるのではないかと考えています。

2.  林業会社東京チェンソーズと共に東京の森林問題解決に貢献
第一弾のプロダクトは檜原村にある東京チェンソーズ社と共に東京のスギを使った桶太鼓を開発しました。

東京は総面積の4割が森林に覆われていますが、木材価格の下落に伴い、林業従事者も1/10ほどに減少しました。

戦後植林されたスギやヒノキ、サワラなどの人工林は樹齢60年にも達していますが、充分には活かされていない現状があります。

この状況を鑑みて東京の木材を活かした太鼓を林業の観点から森林課題の解決に取り組む東京チェンソーズと共に開発し、木材の地産地消を推進。完成したプロダクトを東京の太鼓愛好者たちを始めとする多くの方に知ってもらうことで東京の森林問題の解決に貢献できるという選択肢を作りました。

3. 通常は太鼓製造の適正に達しない間伐材を伝統技術によって生かす
森林を適正に管理するために伐採された間伐材は、通常太鼓作りに使用する木材に比べ密度や硬さは劣りますが、それを160年以上受け継がれてきた職人の知恵と技術で補うことで、美しく力強い打音を響かせるサステナブルな太鼓を開発しました。


さらに通常は用いない板目材も取り入れ、浮造り仕上げを施すことで美しい木目も楽しめる太鼓となっております。

4. 和太鼓では世界初となるFSC®認証を取得
森林課題の解決の1歩はサステナブルに管理された森林の木材を使用することと考え、世界で初めて森をつくる太鼓の一部ラインナップをFSC認証の太鼓として発売します。

FSC認証は環境や社会、経済の便益に適い、適切に管理された森林からの製品を目に見える形で消費者に届け、それにより経済的利益を生産者に還元する仕組みです。

今後は各地のFSC認証材を用いた太鼓づくりや太鼓以外のプロダクト作りにも取り組んでいきたいと思っています。

<FSC認証とは>
FSC認証は、国際的な非営利団体Forest Stewardship Council® (FSC®:森林管理協議会)が世界に責任ある森林管理を広めるための森林認証制度です。

環境、社会、経済分野の利害関係者の合意によって支持された国際的な規格をもとに適切に管理されていると認められた森林から生産された木材やその他適切な森林資源の使用につながる原材料を使用した製品に FSC ラベルを付け、認証品として販売することができます。

FSC ラベルを目印に認証製品を選んで購入することで認証された森林資源への需要が高まり、適切に管理された森林の拡大につながります。

これにより、普段の生活の中で、無理をせずに森を守ることができます。


「森をつくる太鼓」プロダクト概要
・販売開始日時:2022年3月4日(金)
 ※認証材を使用した「森をつくる太鼓」は3月中旬より発売開始予定
・販売場所:下記特設サイト、または店頭にて
・特設サイトURL:http://miyamoto-unosuke.co.jp/moritsuku/

制作側からのコメント

宮本卯之助商店 宮本芳彦氏よりコメント
自然への感謝や畏れを表す祭と芸能の道具を作っているのに環境への積極的な貢献ができていない事に漠然と違和感がありました。

土地との繋がりや循環よりも、短期的に値段の折り合う材や手間が選ぶ消費社会では良いモノを長く使う日本の良さも活かされにくいとも感じていました。

コストダウンに外材や海外生産という選択肢ではなく、伝統に固執するのでもない第3の選択肢はないかと考えていた時に東京チェンソーズに出会いました。

このプロジェクトでは東京の技と材を活かす事で、アートと環境を豊かにするという選択肢を提供したいです。

大都市東京からこそ、発信する意義があるプロジェクトだと思っています。


東京チェンソーズ 青木亮輔氏よりコメント
戦後植林された森林が有史以来最大の蓄積量を誇る日本ですが、まだまだ国産材の利用は十分に進まず、手入れ不足の森林解消には至っておりません。

その大きな課題の一つがそのような状況が一般には認知されていないことだと考えています。

人の暮らしと持続可能な資源である木材利用を繋ぐこのプロジェクトを発信力のある東京発の取り組みとして行う意義は大きいと考えております。

今回の取り組みをキッカケに暮らしに根づいた地域材活用の新しい可能性を切り拓き、今後日本全国で国産材利用のあり方が益々多様化していくことを願っています。

  • 江戸東京きらりプロジェクトについて

江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを東京の「宝物」として光を当てその中から意欲ある優れた取組をモデル事業として選定し、新しい視点から磨き上げてその価値を高めるとともにさらに効果的なプロモーションで世界へと発信していく取組みです。

また、モデル事業の磨き上げと発信の取組を通して東京ブランドの確立やものづくりの本場・東京の再興、伝統ある産業の魅力向上、技の継承を目指していきます。
https://edotokyokirari.jp/

東京チェンソーズについて

会社名:株式会社東京チェンソーズ
所在地:〒190-0214 東京都西多摩郡檜原村654
代表者:代表取締役 青木亮輔
設立:平成18年(2006年)
URL:https://tokyo-chainsaws.jp/
事業内容:造林、育林、及び森林管理。
認証材などの素材生産。
製材品、装飾材や木のおもちゃなどの加工販売。森林空間を利用した森林サービス提供。

宮本卯之助商店について

会社名:株式会社 宮本卯之助商店
所在地:〒111-0032 東京都台東区浅草6-1-15
代表者:代表取締役 宮本芳彦
設立:文久元年(1861年)
URL:https://www.miyamoto-unosuke.co.jp/
事業内容:御神輿・御宮・神社仏閣太鼓・祭礼山車太鼓・民族芸能太鼓・能楽雅楽器・祭礼具の製造販売。
御神輿・太鼓の修理、復元及びレンタル。

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